6月6日のこと

屋号「sembrar(センブラール )」は、スペイン語で「種を蒔く」という意味のことばであること、そしてそこに込めた想いは、先日お伝えした通りですが、開業日とした「6月6日」にも理由があります。


・・・と言えばかっこいいのですが、正直に言うと、後付け、まさに偶然の賜物です。


はじめは、前職の正式な退職日が6月5日付だったので翌日に開業するのがよいかな、6月6日ならゾロ目で覚えやすいかなという程度の単純な理由だったのですが、開業という一つの区切りの日なので、縁起のことも考えてみようと思い立ち、調べてみたところ、「ああ、この日しかないな」となりました。


2018年6月6日は、「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび、いちりゅうまんばいにち)」で、「芒種(ぼうしゅ)」にあたる日でした。


「一粒万倍日」は、ご存じの方も多いかと思いますが「蒔いた種が後になって何倍にもなって返ってくる」と言われる縁起が良い日。「芒種」は二十四節気の一つで、『日本文化いろは事典』によると、以下のような説明がありました。


6月6日頃 芒種とは稲や麦など"穂が出る穀物の種を蒔く"という意味で、この頃は種まきを始め農家の忙しくなる時期です。ちょうど梅雨に入る頃で、少し蒸し暑くじめじめする時期ですね。


「種を蒔く」という意味の屋号を掲げて出発する私に、最高の贈り物。奇しくも梅雨入りが伝えられ、しとしと降る雨空の下、申請書類を整えて、税務署に赴きました。


恵みの雨に感謝。古来からの農耕文化に根ざす日本の食のことも、改めて考える一日になりました。


しなやかに、食べよう。

食を中心としたカルチャーやライフスタイルのプロジェクト。そこにはモノがあり、ヒトがいて、コトが生まれます。 佐野嘉彦が代表を務めるsembrar(センブラール)では、企画や取材執筆、編集、またイベントやセミナーの実施など、さまざまなコミュニケーションのサポートを担っています。